イチゴミルク
「お母さん、お父さん、ただいま。」
リビングにある、母と父の写真に手を合わせて儀式を終える。
ソファに座り、テレビをつける。
・・・
「ねぇ、お姉ちゃん、お母さんとお父さんはどこにいっちゃったの??」
「ゆっくり休めるところだよ。戻ってきたら、一緒にご飯食べようね。」
「そっかぁー。お父さん、さいきんつかれてたから、ゆっくりできるといいね!」
・・・
「かわいそうね。まだ5歳なのに。お父さんたち死んじゃって。寂しいでしょ?」
「?さみしくなんかないよ?お姉ちゃんいるし!お父さんたちは、つかれてたからゆくりできるとこにいるんだもん。」
・・・
「耶恵ちゃんは、どうするの?」
「私が育てます。」
「そんなことできるわけないでしょう?あなたまだ、学生なのよ?」
「でも、もう成人しています!」
「でもね・・・」
「じゃぁ、あばさんがたが、育ててくれるんですか?!」
「・・・そうじゃなくて、施設にいれたほうが楽なんじゃないの?」
「ふざけないでください!耶恵は、私が育てます!」
「ちょっと、沙耶ちゃん?!」
やめて。
やめて!
-バッ
「・・・夢・・・?・・・リアルすぎ。」
時計をみると、7時だった。
「2時間も寝てたんだ・・・」
私は、ご飯をつくるためにキッチンに足を運ばせた。