一緒に、歩こう
「笑ってんなよ、お前」
「だって…っ、」
笑いが止まらない。
少し涙も滲み出る。
「じゃあな」
立ち上がって一言。
「忘れんなよ」
そう言って矢野くんは
教室を去って行った。
あたしはその場で、
顔をほころばせながら
矢野くんの席を見つめる。
「お祝い…ね」
何かも分かんない。
先の見えない、2人の約束。
「何するのかな」
想像して、1人笑い。
客観的に見たら、すごく
気持ち悪い状態のあたし。
気分がいい状態で、
あたしは職員室に戻った。