一緒に、歩こう
「不合格だった人は年明けに学校に来て補習を受けるように。では、補習を終わります」
よいお年を。
そう付け加えて、
あたしは素早く教室を出た。
もうあたしの仕事は、今日から
来年までない。
あたし自身も冬休み。
年明けまでどうやって過ごそうか。
「…あ、いけない」
帰ろうとした時。
あたしは教材を準備室に
置いてきたことを思い出した。
「取りに行くか」
別に行く必要はないけど。
年明けに、自分の机になくて
焦るのは嫌だし。
しぶしぶ鞄を机に置き、
準備室へ向かうことにした。