一緒に、歩こう
『明日夕方6時にお前の家の近くにあるコンビニで待ってる』
「え…?」
待ってるって言う言葉に、
動揺を隠せない。
「何で?」
『俺の祝い』
「祝い…、テストの?」
『それしかねぇだろ』
そういう彼に、
あははと少し笑ってしまう。
『絶対来い。来るまで待ってるから』
「絶対行くよ。約束する」
まるでデートの約束みたいで、
こそばゆい。
少し恥ずかしくて下を向く。
まだ矢野くんはあたしを
見ているのだろうか。
まだ校門の近くに
立っているのだろうか。