一緒に、歩こう
「もう…何なのよ、」
あたしの感情が、
止まらない。
「あたしからのチョコなんてほしくないでしょ!」
矢野くんに掴まれた手を
思い切り振り払う。
彼は、きっと驚いているだろう。
「何だよ…、いきなり」
「あたしのこと嫌いなくせに」
皮肉なこと言ってるのは、
分かってる。
だけど、もう抑えきれない。
「チョコが欲しいならあげるわよ!」
あたしは、矢野くんに向かって
チョコの箱を投げた。
もうどうなってもいい。
彼との関係は、今もこの先も
ずっとこのまま。
教師と生徒は、
変わらない。