一緒に、歩こう





「やだ…、」




中にはシルバーのハートが

ついている、ネックレス。





「何で…、」




「バレンタインの時の、お詫びとお返し」




「…何で。あたし、」




整理する。

これはあたしにくれた物。

お返しと、お詫び。





「矢野くん…、あたしのこと」




「1つ訂正させて」




緊迫する空気。

久しぶりの2人の空間に、

あたしはしどろもどろ。





「お前、あの時俺らの会話聞いてたんだろ?」





あたしは小さく頷く。

今でも忘れられない、

あたしのことを、ないと言った日。



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