一緒に、歩こう
「矢野、遅刻の罰あるからね」
「は?やんねぇし」
「遅刻したんだから仕方ない。罰掃除ね」
笑って言う担任に、
矢野くんは口答え。
しかし、ビクともせず
宿題出せの一言で
片付けられる。
「んだよ、そのルール…」
矢野くんはぶつぶつ言いながら、
宿題を前に出す。
「はい。じゃあ…、前の学級委員進行して。係決めといてね」
朝比奈先生、ちょっと。
担任はあたしを廊下に呼んだ。
「今日あたし今から出張で、すぐ出るからさ。だから矢野の掃除見といてくれない?」
「あ、たしが…、ですか?」
「生徒だとサボるから。お願いね!」
「分かりました…」