一緒に、歩こう
あたしはきっと、
今ものすごく顔が赤い。
「うん…、似合う」
すると矢野くんは、
自分の首じゃなく
あたしの首にある
ネックレス自体に
手を伸ばしてきた。
体を逸らすも、
すぐ後ろが壁で、
逃げられない。
「ずっと付けてるよ?」
どの答えを望んでいるのか。
あたしをからかっているのか。
矢野くんの、指が
微かにあたしの肌に触れる。
「…矢野くん、」
「今から言うこと。嘘じゃねえから」
真剣な瞳が、
あたしを捕えて離さない。
何、何なの…。