一緒に、歩こう
矢野くんが出ていくと、
あたしは少しベッドに
腰を下ろした。
あたしは今、
何を困惑しているのか。
今ある現実は、
変わってないのに。
これからの自分が、
全く見えない。
竣が現れた。
だからといって、
何も変わらない。
あたしの想いは…、
矢野くんにしかない。
でも。心の奥では。
もう竣に会いたくなかった。
昔の気持ちを、
思い出してしまいそうで。
「怖い…、」
途端にあたしは、
学校に行くのが
怖くなってしまった。