一緒に、歩こう
「あ、はい」
強制的にあたしの頭を、
自分の腕に乗せた。
「重くて痺れちゃうかも…」
「うるせぇ。重くねぇから、もう寝ろ」
はーい。
あたしは返事する。
変だな。
さっきまで全然眠たく
なかったのに、
矢野くんに抱きしめられたら
すごく眠たくなってきた。
あたしは知らない間に、
眠りについた。
こうやってきちんと
寝るのは初めてだけど。
やっぱり隣にいるのは、
他の誰かじゃなく。
矢野隼人がいいのだと重々感じた。
やっぱりこの人の隣に
居たい。
眠りにつきながら
そう思った。