一緒に、歩こう




「どの店入ろっかなー」




2人お店を探していた時。

隣を歩いていた隼人が、

少し後ろに下がった。

というより、誰かにぶつかって

後退りした感じ。




「隼人…?」




衝撃で手が離れて。

あたしは咄嗟に声をかけた。

あたしは隼人を見ているのに、

隼人は違う人を見ている。

あたしもそれを目で追うと。




「あっれー?見たことある顔だなー」




そこに先日あった文化祭で、

隼人を殴った男たちがいた。




「てめぇら…」




「何、デート中?可愛い子連れてんじゃん」




今日は3人組。

1人は隼人と睨みっこで、

後の2人はあたしの方に

近付いて来る。





「ね、こいつの彼女?」




「俺らと遊ぼーよ!」




変装をしているおかげか、

あたしがこの間の先生だ、って

ことにはならなかった。



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