一緒に、歩こう
「幸せにする、絶対」
「うん。約束ね」
星空が綺麗で。
空気は少し冷たいこの日。
あたしは両親に愛しい人を
紹介して。
両親は彼を気に入ってくれて。
彼も両親を気に入ってくれて。
そして、彼はあたしを
幸せにすると誓ってくれた。
「眠いね」
「うん」
ゆっくり走った車が、
宿に着く頃にはもう
結構遅い時間で。
宿の温泉に浸かりながら、
まだ見えない未来を
想像して。
あたしは1人、
温かいお湯に身を潜めていた。