一緒に、歩こう
「面白くねえ」
テレビのリモコンを手に、
チャンネルを回しながら
どれも面白くないと
愚痴愚痴言う隼人。
あたしはもう、
こくりこくりと眠り
始めていた。
「芽衣子」
「ん…起きてる」
「ベッド行こ」
隼人はそう言うと、
あたしをお姫様だっこを
してベッドに連れて行った。
あたしは寝ぼけていて、
抵抗せず、隼人に
しがみついた。
「ありがとう」
あたしをベッドの上に
ゆっくり下ろすと、
隣にもぐりこんで
布団を被せてくれた。
「何かさ」
突然。
しみじみした声で、