一緒に、歩こう




「腹減った」




「もう出来るから待っててね」





お決まりの位置に座ると、

隼人は首にタオルを巻いて

早くしろと急かしてくる。

ちょっとくらい待ちなさいよ。

とか思うけど。

さっきよりも動きを早めて

いるあたしがいて。




「いただきます」




今日は2人で同時にいただきます。

隼人はいつものごとく、

ご飯にがっついている。




「今日土屋くん、大丈夫だった?」




「別に普通。あいつ、不死身だから」





なんて、他愛のないことを話す。

いつもの隼人がそこにいた。

この3日間、何を考えたんだろう。

この間のあたしのことをどう

思ったんだろう。

そんなことばかり考えていたら、

いつの間にか、ご飯を食べ終えていた。




「片付け済ませて、お風呂入って来るね」




分かった、と言うと隼人は

ソファに座ってテレビを見始めた。




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