一緒に、歩こう
「ちょっと、ねえ」
「んー?」
寝る前に話さなければ、と
本題に入ることにした。
「ね、隼人?」
「なーに?」
「この間あたしが言ったこと、考えた?」
黙り込んでしまう隼人。
微かに心臓の音が聞こえてきた。
「あたしの気持ち、話してもいい?」
何も話さない隼人に、
あたしは自分の気持ちを正直に
伝えることにした。
「隼人が付き合ってって言ってくれて。付き合い始めてからね。幸せで、嬉しくて、毎日が楽しいの」
何か感じている不安があるのだとしたら、
気持ちを伝えて不安を取り除いて
あげなくちゃ。
「日に日に隼人の存在は大きくなってて。いなくちゃいけない存在なんだよ?」
「俺も一緒」
さっきまで黙ってた隼人が、
あたしの言葉に対して小さく
言葉を返してくれた。