一緒に、歩こう
「…え、」
緑山先生の手の中に。
1枚の写真。
「これって、先生ですよね?」
見せられた写真は。
隼人の顔と、あたしの後ろ姿。
「違います」
否定しきれるかどうか
分からないけど。
ここは認めるわけにはいかない。
「でも、この髪の長さといい。背丈といい。絶対朝比奈先生だと思うんです」
「だから、違いま…」
「本当に違うんですか?」
じりじりと、近寄って来る緑山先生。
顔を覗かれた時に。
きっと、あたし今動揺してる、と。
実感してしまった。
「違います」
「まー…じゃあ、違うってことでいいです」
「はい?」
緑山先生はくるっと半転して、
あたしに背を見せる。