一緒に、歩こう

責任は私が






そして夜が明けて。

あたしは寝坊してしまい、

生徒が登校する時間と

同じくらいに出勤することに。

いつもの駐車場に車を停め、

職員玄関へと急ぐ。





「えー!」




「嘘だろ!?」





叫び声と感じられる声が、

耳に響いてくる。

声の方を見ると、

掲示板の周りや玄関の周りに

たくさんの生徒が集まっていた。

きっと写真のことかな。

とかも思いつつ、

知らないふりをして

職員玄関に向かう。





「あ、先生!」





騒ぎで気付かれないだろうと、

思ったのは甘かった。

1人の生徒が気付くと、

みんな束になって詰め寄って来る。





「先生、これ本当!?」





生徒に手渡された紙を

手に取る。

そこには、大きく見出しで

"禁断の恋を激写"

と書かれていた。

そして載せられていた、

あたしの隼人の写真。





「校内にもたくさん貼ってあって…」





「みんな、落ち着いて?」





弁解しようとした所に。




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