一緒に、歩こう
「そのことは…」
『ふざけんなっ!!』
まだ息を切らして走ってる彼が。
突然あたしに怒っている。
「え…?」
『俺は、別にいいよ。大学取り消されようが、退学になろうが。何でお前1人で責任取るんだよ…っ』
小さな嗚咽が聞こえた。
もしかして。
隼人が。
「…泣いてるの?」
『2人で頑張ろうって、言っただろーが』
どんな気持ちなんだろう。
怒り?悲しみ?
ねえ、隼人。
ごめんね。
「でもいいのよ、隼人」
でもいいのよ。
あたしはもう、
あなたがいれば。
「隼人がいるなら、もう何もいらないの」