一緒に、歩こう
「俺があいつらに頼んだ」
芽衣子は関係ない、
人違い。
そしてクラスの生徒の中から
あたしの後ろ姿に似ている
女子に、自分だって
名乗り出てくれ、
そう頼んだと、
隼人は付け足した。
「先生~っ!!」
「朝比奈先生!」
近付いて来る生徒は、
あたしの周りで飛び跳ねて
笑っている。
胸元には、隼人と同じ
花を飾って。
「みんな…」
クラスの生徒たちは、
口々に。
「あたし、全然知らなかった~!」
「でも、すっげえ似合ってる!」
「えー、俺も先生好きだったのにぃ…」
「うわー!吉岡、失恋~っ!」
男子生徒も女子生徒も、
関係なくあたしに
笑顔で接してくれる。