一緒に、歩こう






「矢野隼人。先生が迎えに来てくれたぞ」





「は…、って、何でお前が来てんだよ」





矢野くんは。

あたしの顔を見て、

驚いた様子を見せていた。





「矢野くん。帰るよ?」





「1人で帰れっから。」




むすっとした顔を見せると、

矢野くんっはまた座り直る。

あたしが出るまで、

出ないつもりなのだろうか。





「あ、先生。ちょっと事の詳細を説明しますので、こちらに来ていただけますか?」





「あ、はい。矢野くん、ここで待っててね?」





念を押すように強く言って、

あたしは呼ばれた場所に向かう。





「すみません、あの…」





「矢野隼人は別に悪いわけではないようなんですね」





…は?



< 50 / 497 >

この作品をシェア

pagetop