一緒に、歩こう
「矢野隼人。先生が迎えに来てくれたぞ」
「は…、って、何でお前が来てんだよ」
矢野くんは。
あたしの顔を見て、
驚いた様子を見せていた。
「矢野くん。帰るよ?」
「1人で帰れっから。」
むすっとした顔を見せると、
矢野くんっはまた座り直る。
あたしが出るまで、
出ないつもりなのだろうか。
「あ、先生。ちょっと事の詳細を説明しますので、こちらに来ていただけますか?」
「あ、はい。矢野くん、ここで待っててね?」
念を押すように強く言って、
あたしは呼ばれた場所に向かう。
「すみません、あの…」
「矢野隼人は別に悪いわけではないようなんですね」
…は?