一緒に、歩こう

いつもは準備室から

戻るため、今日は

何だか違う感覚。

玄関は閑散としていて、

誰の声も聞こえない。

外では部活動の生徒が、

声を出している。

それが、頭にあったからか。

―――――もしくは油断していたからか。




「…あたし、ストーカーじゃん」



自分のクラスの下駄箱に

向かう足。

せめていないことを

知りたいな、なんて。

いないなら、いいんだ。

誰もいないし、気付かれないだろう。





「…はぁ、バカだ」




下駄箱には内履きが置いてある。

つまり校内にはいないということで。




「戻ろ…」




溜息交じりの息がこぼれる。

別にいたってどうなるわけじゃ

ないのに。

こんなことするとか、

あたし重症じゃん。

そう、肩をがっくしさせた時。














「何やってんだ、お前」