恋は陽炎 ~道化師の初恋~
「おはよう」 

 亜美菜が机につくとすぐに知恵が飛んできた。 

「ねえ、亜美菜。あんた彼氏が居るんだってね?」 
「え、彼氏?彼氏なんか居ないよ。てか、彼氏が出来るはずないじゃん、私なんかに」 

「私もそう思うんだけど、一緒に下校してる男の子が居るって話を聞いたんだよね」

 悪気が無いのは分かってるんだけど、ホントに知恵って失礼なヤツだよね。 
 亜美菜は常々そう思ったりもしていた。
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