恋は陽炎 ~道化師の初恋~
 視線が交差した。 

「亜美菜ちゃん?そうだよね、亜美菜ちゃんだよね?」

「えっ?」

「私だよ、何してるの?」
「えっ、奈々さん?」

 亜美菜は急いで頬を濡らしていた涙を拭いた。

 奈々は、亜美菜に走り寄った。 

「いったいどうしたのよ?もしかしたら、私に逢いにきてくれたの?でも、よくここが分かったね?」

 亜美菜は返事に困った。
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