恋は陽炎 ~道化師の初恋~
 本棚の間から飛び出した瞬間に足がもつれ、綺麗に磨かれた白い床に転がった。


 直前の大声で既に注目を浴びていた亜美菜は、不気味に静まり返った居心地の悪い空気の中で一人になった。



「な―んちゃって」 



 図書館は大爆笑になった。学生も大人も入り乱れて笑った。
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