恋は陽炎 ~道化師の初恋~
 亜美菜は恋愛ものは読まない。それは小さな心が痛むからである。 

 手当たり次第に読んでた本もミステリーに落ち着つくと、その内にひいきの作者も出来て、ある程度はストーリーの先読みも容易なものとなっていた。 

 それでもミステリーが好きなのは、自分で描いた結末に近づいていく過程が、亜美菜にはとてつもない満足感で、一人ニンマリすることも少なくは無い。


 そして亜美菜は、今日もテーブルの片隅でニンマリとしていた。
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