幽霊の思い出話
皆と同じように近藤さんの前に座り、人が集まるのをしばらく待った。少ししてだいぶ集まったのを見計らって近藤さんが話し始めた。
「今日は皆に話がある。このたび御上からの通達で、浪士内で志のあるものを公募するとのことだ。なお、前科がある者でも罪は免除し公募しても構わないとの通達だ」
近藤さんの言葉を聞いたあと、おーっと小さく歓声が上がった。
「なるほどね。重大発表なわけだ」
新八は頷いていた。
「俺はこれに行く。同じような志がある者はついてきてほしい」
近藤さんは目を輝かせながら声高々に言った。