幽霊の思い出話

「地縛霊みたいになっていて、半径二十メートル程の範囲しか行き来出来ないんだ」

「また微妙な距離ね」

 何て反応していいか分からず苦笑いをした。

「誰かにとり憑いても、同じ距離しか行けないけどな」

 同じように苦笑いしていた。

「そうなの」

「しかも、俺のことが見えるやつだけ。今まで犬、猫、鳥とかの動物だけなんだ。会話も出来ないから行きたい方向に行けない」

 だから猫が隣に居るんだ。一人で納得していた。
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