幽霊の思い出話
「はいっ」
何人もの声が一斉に発されたあと、芹沢さんの「解散」という言葉で各々が戻っていった。
「今夜は寝れそうにないな」
新八は目をこすりながら、眉を顰めていた。
「そうだな」
「あれ?何かきつそうだね」
平助が新八を覗き込みながら言った。
「あぁ、こいつ昨日飲みすぎてな。大方酒が抜けてないんだろうよ」
少し意地悪く言うと、新八は眉を八の字に下げた。
「しばらく酒はいらねぇー」
「そういってすぐに飲むじゃん」
「新八は加減てもんを知らなすぎだよな」
うんうんと平助は頷いていた。
「酒といえばさ、さっき見た?」
「ん?何をだ?」
平助は何か言いたげに俺の肩に手をかけた。