幽霊の思い出話
「なら俺も」
「いや、お前は何かあった時のために体力温存しておいてくれ」
「でもっ」
「いいから。それに芹沢派の連中に動かれたくない。様子を見ておいてくれ」
「・・・分かりました」
渋々納得し、平助たちの元へ戻った。
土方さんを見ると、別の門の方に向かって行った。きっと掛け合いに行くんだろう。近藤さんもきっと今頃そうだろう。
なんとか力になりたいのに、俺はあの人たちのように頭を使って動くことが出来ない。
「左之、どうした?」
立ち尽くしていると、新八が話しかけてきた。
「いや、なんでもない」
「そうか。何か進展あったか?」
「ないそうだ」
「そうか」
深くため息をついた。