幽霊の思い出話
「そういう問題か?というか、体調大丈夫なのか?」

「大丈夫ですよ。ちょっとめまいがしただけなんで」

 先程よりは顔色がいい。

「無理すんな」

「何言ってるんですか?こんな日くらい多少無理しますって。というよりも大丈夫ですよ。天候がよくないからなだけです」

 雨を指差しながら、総司はにこやかに笑い、何かあったのかと問いかけてきた。

「移動するかもしれない」

「え?」

「今、新八が様子を伺いに行っている」

「そうですか。・・・戻りましょう」

「あぁ」

 座敷に戻ると、新八が戻ってきていた。
< 258 / 279 >

この作品をシェア

pagetop