ヒーローは後継者不足である。
俺の居場所
なぜか急に自分の居場所がないことに落ち込む俺。
そんなの、母さんが再婚してからずっとだったじゃないか。
と、慰めかもよくわからないことを自分に言い聞かすが、行くところがないのに変わりはない。
「おじいちゃん、とりあえず家まで送るよ」
俺の持つおじいちゃんのイメージは、息子と娘がいて、その子供、つまり孫がたくさんいて……。という、家族のぬくもりを感じて暮らしている、俺みたいのとはかけ離れたものだったのだが。
「わしには……行くところがないのう」
現実、そんな幸せなお年寄りばかりではないらしい。
「家族とか……いないの?」