愛染夢路


あいつは知っているのかな?



『好きな人』




がテーマだってことを…



他の先生にはマシなのを作ってるのかな?


愛のことだから分からないな…



「せんせぇ~」



―――来た。

鳥肌が立ちそうなくらい甘ったるい声。


それでも先生だから我慢しなきゃいけない。



「ここってどういう意味ですかぁ?」

「ナンシーは何歳から日本に来ましたか?

という意味ですよ」



ドア越しに高原の姿が見えた。



「島津先生?高原が待ってますよ!…あ神崎ぃ悪いなぁ!高原が先生を待ってるんだ!」



何を言ってるんだ!?
神崎が…



「先生は誰を選ぶんですか!?」

は!?


「何がですか?」

「体育会の…借り物競争に選ぶ相手のことです!私知ってます!私…」



何が言いたいのかすぐに分かった。


「分かった…はい、じゃ出て~」

「ちょっ…待っ…」


パタム

俺…決めた

アイツしかいねー




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