愛染夢路




懐かしいな、私の字だ。





泣いていた。先生。



「はっ…なんだよ…愛染夢路って」

ひょこっと顔を出して、

愛が手紙を読んだ。



「夏菜!!愛染夢路って…」

「うそっ」



あの日、愛と夏菜には言っていた。

「『愛する想いは強いけどその路は果てしなく遠い』って…。弥生…先生に告白する時にこの言葉を贈りたいって言ってたんだよね?」






覚えてたんだ…







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