愛染夢路
「天宮…ゴメン。でも…」
「何でだよ…何で島津なんだよ!オレのほうが絶対、お前のこと幸せにしてあげられるのに!」
ぎゅっと私を抱きしめた。強く痛く抱きしめた。
きっと不安だったんだ。私が天宮のことを追いつめたんだ…。
「離して?天宮」
「ヤダ。島津のこと諦めてくれるならいいけど!」
私の頭をくしゃくしゃにして言った。
「島津は…結婚して…子供もいるんだよ?」
その言葉に傷ついた。
「別にいいじゃん!好きなんだから!!!」
私は天宮を突き飛ばした。