愛染夢路
長ったらしい校長の挨拶。
これからどんな生活を送るのか不安でたまらない。
【高原 弥生】
特別頭が良い訳でもない。告白はされるけど、恋なんて一度もない。
でも、何故か今ここにいる。
自分は…生まれてきてよかったのだろうか?
式を終えて教室に戻った。
「ねぇ!あたし、朝倉 愛。そっちは??」
不意に声をかけられて正直びっくりした。
「私は弥生!高原 弥生だよ」
そっかぁ、というように笑顔をみせた。
「弥生、ヨロシクね!」
そう、愛とは初めての友達だったよね。