愛染夢路
「本当に昨日のこと…覚えてないん?」
カラオケに3人で来ていた。
愛は部屋に入るなりそう聞いてきた。
「本当に…昨日はごめんね?怖かったよね?」
半泣きした表情で夏菜が謝って来る。
「だぁいじょーぶ!島津先生、来てくれたし!」
ズゴ―とストローでコーラを一気飲みした。
宇野先生は次の日、つまり今日、退職届けを出したようだった。
島津先生がブチギレて怖かった、と2人は言っていた。
「見てみたかったなぁ!怒ってるとこ!カッコいいんだろーなぁ!!」
愛と夏菜は顔を見合わせていた。
「んもぉ!だんだけ先生のこと好きなん!!」
「結婚は無理だよ!」
冷やかしながら…でも言われてるのも…
何か…嬉しかった。
本当に先生のこと好きなんだなぁ―と思えたから。