今宵、最後の一杯を…

 「悪い子だ…。俺の腕の中で他の男のこと考えたね…。」

 とてつもなく黒い嫉妬に満ちた瞳に囚われた。
 
 
 このときだけでも…求められている…その執着が嬉しい…。 

 
 ひどく抱かれれば塗り替えられる?

 「毒をもって毒を制す」なんて

 二日酔いの朝の向かい酒みたいに性質(たち)が悪い…。

 
 掴まれた腰が…大きく開かれた脚に割り入った体が…

 火照りきった内側の欲に…ひと息で押し入ってきた…。

 立ったままの姿で、容赦なく突き上げてくる動きに
 
 途方もない快楽と圧迫感をひきうけて、粉々に砕け散るかと思った。

 無意識に逃れようとする腰を掴んで引きもどされては

 深く…深く…最奥まで打ち付けられる。

 
< 23 / 46 >

この作品をシェア

pagetop