今宵、最後の一杯を…
「ありがとう…。でも…私、マスターの名前も知らない…。」
「嶋田 正樹 30歳 独身…。」細い顎を捉えて
甘くその唇をついばむ…。
「30歳なの!?23,4歳かと思ってた…。同じ年だ…。」
そう?童顔だからね…って
「美保も30歳なの!?23歳ぐらいかと思ってた…。」
同じく童顔だからね…。
なんか妙にツボに入って可笑しくてクスクスと顔を見合わせて笑った…。
「正樹くん…よろしくね……。」
それは彼女になってくれるってことかな!?
「うん…美保ちゃん…そのよろしくは俺の側にいてくれるって返事だと思っていい?」
やわらかく微笑んで俺の手を握り締めた。