そこにいて笑ってて
はぁ〜あ。


今日はたくさんため息が出る。

ため息。ため息。ため息。
の連続。


あ〜ぁ。

意味がわかんね。



屋上の床に横になった俺の頭の方向にドアがある。

そのドアの向こうから、誰かが階段をのぼってくる音がする。


もしかして‥‥あいつか‥‥?

また泣きにきたか?


俺は思いっきり目をつぶった。


ガチャ・・・。

続いて、鍵を閉める音。




目を開けた時、俺の頭上にいるのがあいつでありますように。


なんでこんな期待をしてんのかわかんねぇ。

けどなんでか‥‥祈る。


俺の頭上で足音が止まる。


左右田 紗都。
左右田 紗都。

左右田 紗都、来いっ!
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