[【殺人ゲーム】クリック!]
今からは想像もつかない程、昔の俺は体が小さくて。
おまけに赤毛、いつも いじめられていた。
『や〜い赤毛のドチビ〜!』
周りを囲まれ、小さくなる俺。
瞳からは耐えず涙がポロポロと落ち、膝に吸い込まれていく。
『何やってんだ!』
馬鹿でかい声に肩を揺らす。
『げ…』
『やべぇよ!ずらかろうぜ!』
走り去る音を聞いて、俺はそろりと顔を上げた。
そこには、馬鹿でかい身長に金色に輝く髪、暗くて深い紫色の瞳を持った少年が立っていた。
広い肩幅、太い腕、暑い胸板。
『…大丈夫か?』
ほっこりと向けられた笑顔の、なんと優しいことだろう。
『俺はリキ。お前は?』
『…大基だよ。』
『大基!よろしくな!』
ニカッと笑った顔は、まるで太陽みたいだった。
クシャッと俺の頭を撫でる。
『良い色じゃん!俺は好きだぜ!』
リキがそう言えば、嫌でたまらなかったこの髪の色も何だか誇らしい。
それくらい、出逢った瞬間から、俺はリキに惹かれていた。