[【殺人ゲーム】クリック!]
何か、違和感があった。
真輝の喋るスピードが、普段より若干速かった。
まるで、何か焦っているような…。
流がBANISHのNだという答え方も、あたしの問いから、間を置かずに答えた…。
まるで、初めから答えを用意していたかのように…。
背の高い彼の後ろ姿を貫くように見据え、亜季は驚く程冷静に考察し始めた。
今までの取っ掛かりを見つけ、矛盾点を洗い出す。
ほつれた糸は、もう止まらない。
引っ張れば引っ張る程、糸は形を崩していくのだ。
何が真実で何が嘘なのか。
見極めるのは、自分以外居ない。