[【殺人ゲーム】クリック!]


「え‥?」

「まじで…俺、亜季のこと好きだから‥
あ゙ーっ恥じぃ!!」


真っ赤な顔を、朝陽は方手で覆った。


耳まで赤く染まっている。


「…朝日みたい。」

フッと笑いがこぼれる。


「笑うなバカ」

そう言って、朝陽は亜季を抱きしめた。


朝陽の体温が伝わってくる。

心臓の音が聞こえる。

朝陽の匂いに包まれる。


だけどあたしは‥

「朝陽ごめん、付き合えない。今は‥」


朝陽がゆっくりと体を離す。


「今は‥って?
…亜季、お前マジで何かしてんの?どんどんやつれてってんじゃん!鏡見てみろよ!」


朝陽の必死な顔に、あたしはずいぶん鏡を見ていないことに気付いた。


鏡を見る。


そこには痩せ細り、目の下には濃いクマができた自分がいた。


< 187 / 197 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop