[【殺人ゲーム】クリック!]
『…亜季?』
珠樹が明らかに苦い顔をした。
無造作に整えられた茶髪をワシャワシャと掻き、目をそらす。
『あ〜…もしかしてお前?このメモ…。俺、騙された訳?』
グシャリと握られたメモ。
その瞬間、至極この人間を殺したいと思った。
「…あ、来たよ。女の子。」
『え!マジ!?』
珠樹が振り返った瞬間。
亜季はニヤリと笑って。
携帯を振りかぶった。
ブンッと力一杯振り降ろす。
ガンッと音がして、珠樹がゆっくりと倒れていく。
それはまるでスローモーションのようで。
亜季は〈凶器を捨てる〉を押した。
はめた手袋をスポッと外し、ニタリと笑ってその場を後にしようとした。