[【殺人ゲーム】クリック!]


ザザッ


路地裏を出ると、姫のような顔立ちの、ボーイッシュな女の子が猫と戯れていた。


『少年!俺達、追われてんだ!
女が来たら、あっちに逃げたって言ってくれ!』



少年…?

ボーイッシュだけど、どう見ても女の子…


『おう、いいぜ。』


え…?


『サンキュ!じゃあな!』


真輝は再び亜季の手を引き、走り出した。





『泉水!2人は?』


路地裏から出て来た哀歌に、泉水は顔を上げた。


手を止めると、猫が擦り寄ってくる。


手に絡み付く猫を、泉水は再び撫でながら言った。


『あっち。』


< 30 / 197 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop