[【殺人ゲーム】クリック!]
『…あっち、って…
まさか逃げられたのか!?』
哀歌の怒声に、猫はビクリと固まった。
『あいつ、俺のこと知ってんのか?初対面の奴に、初めて少年って言われた。』
固まる猫の喉を撫でてやると、すぐに猫はゴロゴロと喉を鳴らした。
ズガンッ
地に響く銃声に、猫はビャッと逃げ出した。
『そんなに怒るなよ。探せばいいんだろ?』
泉水は渋々 立ち上がり、猫の逃げた方向を見た。
『ほんっと不器用なんだから…。
タランチュラが居たんだって素直に言えばいいのに。』
路地裏の影から、長い髪の美しい女が、屍となったタランチュラを見下ろしながら呟いた。