[【殺人ゲーム】クリック!]
一瞬にしてどよめきが起こる。
「何で!?嘘っ!!」
「あたし、昨日メールしたよ!」
「冗談だろ…?」
ざわめく教室の中、亜季だけが静かに俯いていた。
その目は泳ぎ、視点が定まらない。
「静かに。」
担任の、さほど大きくない声にも生徒達は反応し、前を向き黙る。
「…昨夜、公園で…通り魔に腹部を刺されたそうです…。
皆も絶対…。絶対に、夜道を独りで歩かないこと。」
担任の言葉に、それまで半信半疑だった者の顔から表情が消えた。
「こんなに悲しい思いを、私はもうしたくないのよ…。
お願いだから…。もう誰も死なないで…。」
担任の悲痛な叫びに、生徒達の顔は暗くなり、涙を流す者も居た。
そんな中、亜季だけは周りと様子が違っていた。