[【殺人ゲーム】クリック!]
「真輝!大丈夫!?」
我に返って、亜季は叫ぶ。
それには応えず、真輝はトランプをスッと抜いた。
グッと傷口を強く押さえる。
数分後、ようやく真輝は口を開いた。
『マジで、すげぇ切味。』
「…え?」
意味が解らず首を傾げる亜季に、真輝は『見てみ。』と、傷口を亜季の目の前に差し出した。
「くっつい…てる…?」
深々と斬られたはずの患部が綺麗に戻っている。
『ゴスロリ少女、侮れないな。』
深い眠りにつく人形のような少女を見下ろしながら、真輝は小さく呟いた。