[【殺人ゲーム】クリック!]


「真輝!大丈夫!?」

我に返って、亜季は叫ぶ。


それには応えず、真輝はトランプをスッと抜いた。


グッと傷口を強く押さえる。


数分後、ようやく真輝は口を開いた。


『マジで、すげぇ切味。』


「…え?」


意味が解らず首を傾げる亜季に、真輝は『見てみ。』と、傷口を亜季の目の前に差し出した。


「くっつい…てる…?」


深々と斬られたはずの患部が綺麗に戻っている。


『ゴスロリ少女、侮れないな。』


深い眠りにつく人形のような少女を見下ろしながら、真輝は小さく呟いた。


< 58 / 197 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop