[【殺人ゲーム】クリック!]
『私はあなたと一対一で話がしたいのですが…。それは無理な話ですね?』
紅が亜季を見ながら、先を読んで言う。
『何されるか分かんねぇからな。』
真輝が答える。
『では、仕方ありませんね。
…亜季、よくお聞きなさい。
私達はあなたの味方です。』
「…え?」
『私達は、あなたを助けに来たのです。』
『罠だ!引っ掛かるな!』
真輝が叫ぶ。
『…嘘か真(マコト)か、信じるのはどちらでも構いません。
しかし、よく考えることです。
あなた次第ですが、今ならまだ救えるかもしれません。』
――どういうこと?
『さぁ、話も終わりましたし、行きましょうか。』
『逃げるのか!?』
真輝が叫ぶ。
紅はふわりと振り返った。
『逃げるのではありません。
無駄な戦いをしたくないだけです。もう…誰もこの剣の生け贄に、させたくはないのですよ…。』
そう呟く紅の表情は暗く、重かった。