[【殺人ゲーム】クリック!]
休み時間になると、亜季はすぐさま教室を離れた。
嫌な予感がしたからだ。
足早に図書室へと向かった。
「…ねぇ、亜季知らない?」
「はぁ?知らないよ。」
怜衣に問い掛けられた少女は眉間に皺を寄せ、つっかかるようにして言った。
「てかさぁ、亜季に何の用?
あたしらの亜季 仲間にしようったって、そうはいかないんだからね。」
別の、たいして亜季と仲良くない少女が吐き捨てる。
完全に、怜衣は孤立してしまったようだった。
少女達が怜衣から離れた少し後、騒がしい教室に掻き消された小さな音。
「チッ‥」
その舌打ちは今の現状…、つまり少女達に向けられたものではなく、亜季が逃げたことに対してだった。