まだ君を愛してる
永久に
あれから、8ヶ月。
暦上では春だけど、まだ肌寒い。
それでも俺は、墓参りは欠かさなかった。
死んだなんて信じたくないけど、ここにくれば会えると思うから。
矛盾してるかもしれないけど。

「さくら、今日もきたよ。俺、卒業したよ。それとね、大学入試も合格したんだ。これでも頑張ったんだよ(笑)なぁ、さくら。お前は今どこにいるんだ?・・天国?それとも、本当は生きててどこかで笑ってんのか?・・俺、さくらがどこ行ってようとさくらのこと愛してるよ。今日はこれからバイトなんだ。頑張ってくるよ、行ってきます。」

俺は、空を見上げてニカッと笑った。
俺の笑顔に答えるように暖かい風が通る。

「さすが、さくらだな(笑)まだ肌寒いのに暖かい風を吹かせられるなんてさ。」

俺は、またねと言ってバイトに向かう。

今年の夏も暑くなりそうだ。



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